andu amet鮫島です。
先週末より1週間、ドイツのベルリンへ来ていました。
バイヤーやクリエイターの方とお会いしたり、ミュージアムやマーケットを見学したり、工房で使う電化製品や道具を買い付けたりしているうちにあっというまに過ぎ去った、慌ただしくも楽しい日々でした。
短い滞在でしたが、印象的だったことがあります。それは日本人とのお金や時間の使い方の圧倒的な違いです。
たとえば服装やヘアメイク。街ゆく人皆、質素かつカジュアルで、メインのファッションストリートですら、ブランド物や流行のアイテムを身につけている人はほとんど見かけませんでした。
食事も質素で、外食も東京での生活と比べるとずっと少なそう。友人と会うというと、ホームパーティをするほか、お互いに夕食を自宅で済ませた後で、バーでビールを飲みながらおしゃべりしたりすることが多いのだそう。ドイツではビールはとても安いので、確かにこれだと余計なお金がかかりません。
その分、都心でも家は広め、大型食洗機など機能家電も揃っていて、住み心地が良さそう。ただし、電子レンジやエアコンなど健康的に好ましくないと思われるものについては持たない主義の人が多いのだとか。
それからこれは特にベルリンで顕著な特徴だと思いますが、アートが身近。今回私達に部屋を貸してくれた知人(部屋は広かったけど、起業したてで決して生活に余裕があるわけではないはず)も、滞在していた短い期間に3つもペイティングを購入し、嬉々としながら、もともと飾ってあったドローイングと差し替えていました。
また、夏とクリスマスの休みにはそれぞれ2週間近く旅行へ出かけるのが一般的なようです。今回現地で会った私の友人も、翌日から2週間ウィーンへ行くところなのだと言っていました。地理や休暇制度の違いも大きいとは思いますが、日本人からしたら夢のような話です。
いずれにしても他人の目や流行を意識したり、その時の気まぐれだったりではなく、自分の中に理想的な生き方や豊かさについての明確な価値基準や美学があって、それに沿ってそれぞれが自由かつ合理的に取捨選択をしているように見えました。エコやオーガニック先進国としても有名なドイツですが、社会や環境に配慮されたものをわざわざ買うその前に、無駄なものを買わない、選ばないと言う究極の選択をしているようです。
私自身、比較的明確に自分なりの美学や基準を持ち、それに沿って生きている自覚を持っていましたが、もっともっと研ぎ澄ますことができるなあと勇気をもらいました。
例えば外食を今よりもう少しだけ減らすこと。東京は素敵なレストランがたくさんあって、そういうお店で美味しいものを食べるのは自分にとって最高に贅沢な時間だったりするのですが、一方でただ大好きな友人たちと会っておしゃべりがしたいだけという時もあります。「ご馳走を用意しなきゃ」なんて構えず、肩の力を抜いたホームパーティやパジャマパーティを今より増やし、代わりにアートや旅など好きなことにもう少しお金を使ってみよう、と思いました。
今回の旅の様子をインスタグラムにあげているので、興味を持ってくださった方はぜひ見てみてくださいね。