突然ですが、みなさんは「カンパイ!世界が恋する日本酒」という映画をご存知でしょうか。
外国人として史上初めて杜氏(とうじ)となり、新商品を次々を世に送り出しているイギリス人のハーパーさん、日本酒伝道師として、日本酒ワークショップや本の執筆などをとおして奥深い日本酒の魅力を世界へと発信を続けるアメリカ人ジャーナリストのゴントナーさん、そして、自ら世界中を飛び回り日本酒の魅力を伝えている、震災に揺れる岩手の老舗酒蔵を継ぐ南部美人・五代目蔵元の久慈さんという、3人のプロフェッショナル目を通して、日本酒の魅力を伝えるドキュメンタリー映画です。
私はこの中で、岩手の蔵元が東日本大震災をどう乗り越えたかという話に心を動かされました。
*画像は映画のウェブサイトより引用させていただきました
2011年3月に震災が起きた当時、世の中はお祝い事の自粛をするムードの中、4月のお花見や花見酒も中止する動きがありました。日本酒が全く売れなくなる中、立ち上がったのが久慈氏でした。
彼はYoutubeを通して呼びかけました。「花見酒を止めないで、日本酒を買うことによって東北を支援して欲しい」と。
今では一般的となった「復興消費支援」という考え方が広まったのは、このあたりからだったように思います。寄付はまだ敷居の高かった日本で、多くの人々が「東北の食べ物を買うことが支援になるなら自分もやろう」と消費するようになりました。人々の考え方を大きく変えた、画期的な出来事だったといえます。
私がはじめてandu ametの製品を手にした時、まず、そのレザーの上質さやデザインの美しさに惹かれたのですが、その後で、この製品がどういうコンセプトで作られているかを知って、さらに惹きつけられました。そしてそれをきっかけに、エチオピアという国や日本のものづくり産業の課題についても興味を持つことができました。
私たちに何かを気づかせ、新しい世界へ導いてくれるという意味で、andu ametの製品も、この久慈さんのアクションも、同じようなパワーを持っているように思います。
皆さまも機会があったら、ぜひこの映画「カンパイ!世界が恋する日本酒」をご覧になってみてくださいね。
(Probono/Yuko Kobayashi)