悶絶一夜

昨夜、食中毒とおぼしき症状で一晩中悶絶した。

私は普段お腹が強いことが唯一の自慢で、エチオピアやその他の途上国で生肉を食べても
屋台のあやしげなものを食べても全然平気だったのに、こんなに悶絶したのは何年ぶりだろうか。

私は特定の宗教を信じているわけではないが、短い人生経験の中で少しずつ作られた自分なりの宗教観があり、たとえ明日不時の病を宣告されたり、テロに巻き込まれて命を失ったり、まあよくわからないけれども何か不測の事態がおきたりしたとして、自分自身のために狼狽したり怯えたりすることはあまりないような気がしている。もちろんその場になってみなければわからないけれど、いずれにせよ運命なのだから受け入れるしかない。


でも、ここまで他の人の何倍もの努力をしてついてきてくれた職人達の努力が水の泡になり、彼らが文字通り路頭に迷うようなことになったら、それは本当に申し訳のないことだ。エチオピアのような国で事業をおこすということは、スタッフたちの命を預かっているということ。早く、私がいなくてもきちんと会社がまわるようにしなければいけない。朦朧とする頭の中で、ぐるぐると同じことばかりを考えていた。

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