この震災がおきて数日もたたない内にエチオピア、ガーナ、アメリカ、ネパール…様々な国に住む友人から安否を気遣うメールやメッセージをいただきました。
また、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルネットワークを通じて、海外で行われた、日本のためのチャリティアクションを、遠いどこかからきたニュースではなく親しい人の体験として知ることができました。
世界が繋がっていることを心強く、嬉しく感じるとともにこんなこと、自分が子供のときには考えられなかったなあと思います。
私は、物心ついた頃からティーンネイジャーになるまでの10数年間、海外に住んでいた父とはずっと離れて住んでいました。あの頃はまだネットが普及していなくて母や妹と一緒に、よく手紙を書きました。
時には手紙に添えて、模造紙で作った手製新聞を送ることもありました。
その名も「シャークアイランド 新聞」。今にしてみればまあどうかと思うネーミングセンスですが(笑)、見出しも、家族の近況をまとめた記事も、落ちのない4コマ漫画も本物の新聞のレイアウトをまねして一生懸命作っていたのを覚えています。
ポータブルカセットレコーダーを買ってもらって、意気揚々と”突撃取材”もしたりしました。といってもお相手はいつも母や祖父母、話題も日常の瑣末ばかり、実際は突撃どころかさぞかし微笑ましい光景だったことでしょう。
父は筆まめではなかったから、返信はさほど頻繁ではありませんでしたがたまに送られてくる絵はがきからは見知らぬ世界の匂いがしていつもドキドキしていました。
私の旅好きの原点はその辺にあるかもしれません。
そんなわけで、インターネットがなかった時代もそれなりに楽しかったような気もしますが、当時、父の赴任先は北アフリカや中近東など情勢不安な国ばかりだったので母の方は内心気をもんでいたことでしょう。それに比べて、今はなんと世界が小さく、身近になったものでしょうか。日本や私たちのことを心配しださっている世界中の方々に、改めて、心から感謝いたします。
ソーシャルネットワーク時代、シャークアイランド新聞時代
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