寄木細工とモザイクレザー

色とりどりの細やかな縞模様が美しい「モザイクレザー」。
andu ametのデザインに欠かせない、ブランド創業当時からのオリジナルモチーフです。

初めて製品をご覧になるお客様の中には、この縞模様がプリントによるものと思われる方も少なくありません。でも、実はこれらはすべて、それぞれ異なる色の革を、職人が一つ一つ積み重ねて作っております。

使っているのは、バッグを製作するときに生じる端切れ。まっすぐで一枚一枚が大きい布帛素材と異なり、革というのはどうしても端切れがでやすい素材です。通常であれば廃棄されてしまうこれらの部分を幾重にも貼り合わせ、裁断面をつなげることで、世界に二つとない美しい色の装飾パーツに生まれ変わります。

ごくわずかな厚みの細い革を、ゆがみのないようにそしてごく薄く裁断するこの作業には、高い技術力と忍耐力、そして繊細かつ大胆な美的感覚が求められます。

ところでこの「モザイクレザー」が、日本の伝統工芸品の一つである「寄木細工」の技法にインスピレーションを得て作られているということを、ご存知ですか。

寄木細工は、江戸時代末期に現在の神奈川県箱根町で考案されて以来、200年にわたり受け継がれてきた、日本を代表する工芸品です。

染色ではなく、桜やミズキなど種類によって異なる樹木の自然な色合いを利用し、それらを熟練の職人技により組みあわせることで、日本の伝統的な模様を表現します。小さな木片が互いに組み合わさることで描かれる緻密な模様は、思わずため息が出るほど美しいものばかりです。

手技TEWAZA「箱根寄木細工」

私たちは、日本人が編み出し継承してきた技への敬意と、その美しさを後世にまで残していきたいという想いから、創業当時より、こうした技術やデザインを積極的に製品に取り入れています。

「モザイクレザー」につきましては、その色合わせや製作者の秘話を、過去にブログにも記しておりますので、お時間のあるときにお読み頂けましたら嬉しいです。