ここ、エチオピアには「サバハール」というブランドがあります。
エチオピアの言葉で、シバの女王の絹糸という意味。
野蚕を使った美しいスカーフやオーガニックコットンで作ったテーブルクロス、ベッドカバーなどのファブリックを現地で生産し、国内および欧米を中心とした海外で販売しています。。
オーナーのキャシーさんはカナダのご出身。
1994年に旦那様と一緒に初めてエチオピアに訪れて、以来援助機関で働いていらしたのですが、寄付や援助ではなくビジネスの機会を与えることこそ重要だと2004年に起業。
養子として迎えたかわいいエチオピア人の女の子二人を育てながら、切り盛りされていらっしゃる、まさに私のビジネスの先輩とでもいえる方です。
今日は、このサバハールの直営店兼工房へやってきました。
見過ごしてしまいそうなほどシンプルで素朴な看板。
入り口にはジュースのパックに栽培されたラベンダー。
庭には完成し、きれいに洗われた製品が気持ちよさそうに風に揺られてます。
オフィスのドアをあけるといきなり彼女が掌に蚕をのせて出迎えてくれました。
かわいい!
一緒にいたお子様方はおびえていましたが…笑
オーナーのキャシーさんはスーパーパワフルな方。
今回、ビジネスの相談をさせてもらったところ
「最貧国エチオピアでも、やり方しだいではいいものは作れるよね、
例えばあれとこれをつなげて、こういうところは難しいから工夫して…」
といった感じでアイディアをたくさんいただき、あっという間に時間が過ぎました。
ひとしきり話が終わり、今度は工房を見せていただくことに。
こちらは機を織る人。
エチオピアでは機織りは男性の仕事。
「訓練?ここではしない。腕のいい職人をやとうの。うちは営利企業だからね。NGOとは違うの!」キャシーさんは笑いながらも強調。
蚕の繭から糸を紡ぐひと。
野蚕特有の素朴な風合い。
糸を紡ぐのは女性の仕事。
製品につける花飾りを糸でつくっている人。
なんだかのんびり、きもちのいい空間。
こうしてできた製品はこちら。
天然の植物で染めたとは思えないほどカラフルで美しい仕上がり。
エチオピアでこのような企業を作って続けていくというのは並大抵のことではないはず。
でも、この美しいスカーフを身につけると、たくさん勇気やわくわく感をもらえそうな気がします。
早くわたしもこの国で、そんな風に人の心を動かせる製品を作りたい、と
心から思いました。
シバの女王の絹糸
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