今日は市場へ革を買いにいきました。
エチオピア産の革の中でも本当に質がよいものはすべて国外へ輸出されており国内では入手することができないため、
準備中の新ブランドでは直接革なめし工場から買い付けをする予定。
ただ、現時点ではまだ交渉がまとまっていないため、今回は国内市場で購入できる中で比較的良い革を購入してサンプルを制作するのです。
マルカートとよばれるその市場は、東アフリカで一番大きくて野菜、布地、家畜、文具、食器、電化製品などから盗品まで手に入らないものはないと言われています(エチオピア人に)。
私の知人も昔、盗まれた携帯をマルカートで見つけ、倍のお金で買い戻したことがあると言っていました。
とにかく人が多くて、歩いているとエチオピア人にもよくスリやひったくりに気をつけろ、鞄をもっと抱きかかえるようにして持ちなさい、なんて注意されちゃいます。
まずは革を扱っているお店がいくつかならんでいるエリアへ。
たくさんの革が所狭しと積まれています。日本のように見やすくディスプレイされていたりサンプルがおいてあったりというお店は当然ながらこの国にはありません。
何件ものお店をはしごしながら、日本の市場で受け入れられそうな柔らかく繊細な風合いの革を探します。
たくさんあるようですが顔料がビビッドすぎたり、光沢がありすぎたりしてこれというものを見つけるのはなかなか大変です。
良さそうな革をみつけたあとは、一枚一枚一緒にチェックします。前述のように、国内で流通している革はセカンドクラス以下なので、気をつけないと、大きな穴があいていたり使えないくらい目立つ傷があったりすることがよくあるのです。
そのあとは、金具を扱っているエリア、糸を扱っているエリアへ。それぞれ固まってお店があるので、そのへんはとても便利です。
すべてのお会計をすませたあとは、力自慢の青年に買ったものを車まで届けてもらいました。結構な重さなので、大丈夫?と聞いたところ「アイバッカ!(物足りないくらいだ)」と。重ければ重いほど、稼ぎになるのです。マルカートにはこんなふうにして荷物を運んで日銭を稼いでいる人がたくさんいます。
日本人だったらおそらく男性でも持ち上げられないような重い荷物を頭にのせて悠々と歩いている彼らの姿を見るたびにいつも本当にすごいなあと感心してしまいます。
マルカート(市場)
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