【2024】Spice it up! Live it up!


皆様、あけましておめでとうございます。 エチオピアより、andu amet代表・デザイナーの鮫島弘子です。 怒涛の23年が終わり、すがすがしい気持ちで24年を迎えています。      

実は、エチオピアに生産拠点を置くandu ametにとって、23年は22年に引き続き非常に難しい年でした。政府と北部反政府軍との2年間にわたる内戦が終わりほっと胸を撫でおろしたのも束の間、今度は北西部の民兵組織との新たな紛争がはじまり、国内は引き続き不安定な状態に陥っていたのです。

武器や弾薬に外貨が優先的に使われるため、国内産業には割り当てられず、その影響で私たちも原料である皮革を調達できない状態が2年以上続いています。私たちが使用しているシープスキンは、すべてエチオピアに生息する羊たちのものですが、それらをなめすためには海外から輸入した薬品が必要。産業に外貨の割り当てがないと、いくら会社にお金があってもその薬品を輸入することができないのです。

インフレ率も30〜50%、工場の家賃も人件費も革代もこの2、3年で倍以上に跳ね上がり、治安も悪くなる一方。皮を扱う多くの企業が次々と閉鎖、撤退していきましたが、私たちは生き残りを賭け、あらゆる手を打つことにしました。

まず23年の初め、比較的家賃が安く治安も良い郊外へと工房を移転させました。引っ越し費用は会社で負担し、職人全員をひきつれての大移動です。それと時を同じくして、長らく準備を進めていた新たな生産体制に移行、生産性や品質を大幅に改善させることができました。
ほかにもタンナー(皮なめし工場)と海外の薬品に依存しない皮革を共同開発したり、はぎれの革を再利用した製品を新たに開発したり。

一方の日本側でも、ポップアップストアイベントの数をぐっと増やし、各地で予想以上の結果を出すことができました。国際認証のB-Corpを取得し、サステナビリティな取り組みに対する私たちの真剣な想いを皆様に証明することができたことも、その理由の一つだったと思います。それから新規事業開発にも取り組みました。 とにかく日本とエチオピアで一丸となり、できることをやりつくした充実感でいっぱいなのです。

そんなバタバタな毎日にあって、スタッフたちとテーブルを囲むランチタイムが、ほっとひと息つける楽しい時間だったりします。エチオピアでは発酵させたクレープのような薄いパンに、さまざまなシチューをのせて一緒にいただきます。驚くほどたくさんのスパイスが使われており、非常に深い味わいがあります。


ビジネスも人生も、このエチオピア料理の一皿のようです。
さまざまなスパイスの本当に絶妙な組み合わせで、単調にも、ヒリヒリにも、深みのある忘れられないような味にもなります。

2024年もさまざまな挑戦をして、ほどよく(!?)スパイスの効いた人生を楽しみつつ、
皆様にも、美しく刺激的な製品をお届けしていきたいと思います。
どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

andu ametデザイナー
鮫島弘子