この2月でandu ametが株式会社として誕生して5年目となりました。
いつも温かく応援してくださる皆様への感謝と、かけがえのない仲間として働く職人にも感謝し、この1年もたくさんの幸せをお届けしていけたらと思います。
さて、先日、アトリエスタッフ同士が結婚し、新居に招いてくれたので、遊びに行ってきました。
アトリエから徒歩で15分くらいのところにある二人の新居は、質素ながらもテレビやソファーセットがあって、何より暖かい、優しい雰囲気に満ちていました。
部屋の片隅には、新品のミシンも。
「思い切って買ったんだ。andu ametの仕事が今よりもっと忙しくなっても、家に仕事を持ち帰ってやれるよ!でもこれ買っちゃったから結婚式は当分先かな」と、頭をかきながら、でも誇らしそう。
実はこの男の子の方は、トフィックと言って、andu ametが2010年に初めて現地工房を立ち上げた時からのスタッフです。
もともとストリートチルドレンで、そんな少々複雑な生い立ちからか、昔は非常に繊細なところがあり、また、私も仕事を始めたばかりの頃は今ほど彼らのことを理解しておらず、よく喧嘩をしては「もうヒロコとは仕事をしない!」などと言われていました。(仕事を始めたばかりの頃の彼とのエピソード「Tの話」「誇りと喜び」「Family」「Sweet Mango Juice」)
その後、当時のビジネスパートナーと袂を別つことになった時に、元の会社に正規雇用されていた彼らを引き抜くことが法的に難しかったため、泣く泣く彼らにも別れを告げ、新たに立ち上げた工房ではまた別のスタッフを雇い、一から育てていたのですが、そんな時に「やっぱりヒロコとやりたい」と自らの意志で戻ってきてくれて、以来ずっとandu ametの仕事をしてくれていました。
ずっと家も家族も知らずに育った彼が、こうして新たな家族を作り、立派な家を持ち、幸せそうに笑っているのを見て、なんとも言えず感慨深い気持ちに。7年前にはとても想像ができなかった光景です。
「彼らの幸せを形作る1ピースにandu ametの仕事があるんだ。辛いこともあったけど、続けてきて本当によかった。」自分と自分の仕事とを少しだけ誇らしく思えた瞬間でした。
職場でも仲良しの二人。職人としては先輩の彼が彼女に指導しています。
この溢れるほどの彼らの幸せが、製品を通じて皆様にも届きますように…♡